建物外観
~創業からの歩み~
当社は明治30年に創立し、綿織物の製造を営んできました。しじら織復元当時は京都の法衣の下着用などを中心に白無地しじら織を製造していました。
戦中・戦後、綿は国の統制品でありました。昭和26年統制が廃止されたと同時に、本格的に「しじら織」の製造を開始しました。
布面の凹凸が空気を良く通し、涼しいのが特徴です。
また紺色の部分は徳島の藍染で染め上げ、清涼感もあります。
昭和39年には「阿波正藍しじら織」の商標登録も取得しました。
作業風景
~国指定の伝統工芸品指定を授与~
伝統ある「しじら織」の復元、藍染の藍建てには苦労しました。
昭和53年7月に長年の努力と功績が認められ、国指定の伝統工芸品指定を授与し、現在に至っています。
最近では、和から洋へ小幅から広幅へと移行し、ニーズに合わせた製品作りを心がけております。
現在でも、昔ながらの製造方法で、糸は天日干しをしております。
当社は吉野川支流の鮎喰川の近くにありますので、良好で豊富な水が染色に適しています。
長尾織布合名会社 代表社員 長尾 伊太郎
~伝統を多くの人に伝えたい~
産地的には大きくないので一貫した生産方式で、小ロット・短納期をモットーに心のこもった物づくりを目指しております。
私は消費者の側から見た意識で物づくりに取り組んできました。
近年は藍染体験や工場見学も増えてきています。
伝統や手作りの物に興味を持つ人が増えたように思います。
「見て、さわって、作らんで」を合言葉によき伝統がある阿波しじら織・藍染製品の生産に励んでいます。
「しじら織」「藍染」製品を通じて、伝統的な良さを多くの人に味わっていただければ幸いです。
また最近では、阿波しじら織の普及の為、国内、海外への展示会に積極的に出展しております。
「阿波しじら織」が、和装だけではなく、洋装やインテリア等、あらゆる用途に対応できるよう、素材、商品開発を試みております。
平成4年 長尾織布合名会社入社
平成23年 「阿波正藍しじら織」の伝統工芸士登録
平成24年6月 長尾織布合名会社代表社員就任